COLUMN
「久しぶりに実家を訪ねたら、ゴミ屋敷になっていた」「ゴミ屋敷に住む親の様子が少しおかしい」と悩んでいませんか?
もし、周りの人たちに迷惑をかけるほど家を散らかしてしまうのは、心や脳の病気が関わっているかもしれません。
ゴミ屋敷の解決には、ゴミ屋敷の原因を解明し、原因を踏まえた対策やフォローを行っていくことが大切です。
しかし、身近な存在である親だからこそ「病気だとしたら、どのように接したらいいんだろう」「どのように解決したらいいんだろう」と困ってしまう方もいらっしゃると思います。
そこでこの記事では、まずゴミ屋敷の原因になりうる病気について解説。
そして家族としてできることやゴミ屋敷の解決法について紹介していきます。
目次
ゴミ屋敷を引き起こす原因になる病気は、主に次のようなものがあります。
・認知症
・精神疾患
ただし、症状や特徴がこれらの病気のように見えても、発達障がいや本人の性格、高齢者ならではの理由など「病気以外のこと」がゴミ屋敷の原因になることもあります。
詳しく見ていきましょう。
1つ目は認知症。
記憶力が低下したり、物事の判断力が落ちる病気です。
その結果、「朝ゴミを出したかどうか」が分からなくなったり、目の前のものがゴミかどうか判断できなくなったりして、ゴミ屋敷化が加速してしまいます。
高齢者の場合、加齢による物忘れだと思われやすく、発見が遅れることも。
厚生労働省によると、65歳以上の5人のうち1人は認知症になると言われています。
親御さんが高齢の場合、とくに注意しておきたい病気の1つです。
認知症とゴミ屋敷の関係性を詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考になさってください。
認知症とゴミ屋敷の関係は?掃除ができなくなる高齢者の精神疾患など解説
2つ目は精神的な疾患。
一言で精神疾患と言っても、ゴミ屋敷の原因になりうる精神疾患には以下のようなものがあります。
・うつ病
・強迫性障害
・ためこみ症
・統合失調症
・買い物依存症
病気によって、それぞれ症状は違います。
より具体的に知りたい方は、こちらの記事で紹介していますので、ぜひ参考になさってください。
ゴミ屋敷の原因になりうる病気とは?治療法やゴミ屋敷から脱却する方法をご紹介
病気以外にも、ゴミ屋敷を引き起こす原因として発達障がいや性格が関わっていることもあります。
◆発達障害と主な症状
・ADHD:多動性、衝動性、不注意
・自閉症スペクトラム:対人関係が苦手、こだわりが強い
◆性格
・完璧主義
・ストレスを抱え込みやすい
・物事に執着しやすい
「この障がいがあるから」「この性格だから」と言って、必ずゴミ屋敷化するわけではありません。
ただし、先ほど紹介した病気がなくとも、性格や発達障がいによってゴミ屋敷を作ってしまう可能性があると理解しておきましょう。
この記事を読まれている方の中には、親御さんが高齢者世代だという方もたくさんいらっしゃると思います。
病気や障がい、性格以外にも、高齢者ならではの理由でゴミ屋敷を引き起こすこともあります。
・体力や身体機能の低下で、ものを捨てられない
・「もったいない」と思う価値観で、ものを捨てられない
・「他人に迷惑をかけたくない」という心理で、他人を頼ることができない
・他人との関係性の希薄化により、部屋を綺麗にすることに意味を感じない
このような理由で、高齢者の住まいがゴミ屋敷になってしまうケースは非常に多いです。
より詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。
高齢者の家はゴミ屋敷化しやすい?原因や予防策、周りができる支援を紹介
ここまで読んで「もしかしたら、うちの親はこの病気かもしれない…」と当てはまるものがあったかもしれませんね。
ここからは、ゴミ屋敷に住む親御さんが「病気かも?」と思ったときに、家族としてできることを紹介していきます。
・病院に行き、治療を始める
・一緒に片付ける
・民間業者に相談する
・片付けた後のフォローも|行政支援を利用する
順番に見ていきましょう。
まずは病院に行き、治療を開始するのが最優先。
受診することで、病気の特定ができ、治療法が確定するからです。
心の病気については、完治が難しいと言われているものもありますが、薬や治療法によって症状を押さえていくことはできます。
ご本人が「自分は病気だ」と自覚しているケースはほとんどありません。
そのため、病院にいくことを拒否することもあります。
無理やり連れていくのではなく、話をしっかり聴いた上で「あなたを助けたいんだ」という気持ちを伝えるようにしましょう。
2つ目は、一緒に片付けることです。
住まいをゴミ屋敷化してしまう人の中には、人に頼ってはいけないと思い込んでいる人もいらっしゃいます。
とくに親御さんの立場からしたら、自分の子どもに頼るなんて情けないことだと思ってしまいがち。
ゴミの処分のような面倒なことや、「昔は当たり前のようにできたこと」なら尚更です。
一緒に片付けることで、「頼ってもいいんだ」と日常に安心感を覚えるようになるもの。
前向きな気持ちは、病気の回復やゴミ屋敷の解決を早めてくれます。
具体的な片付け方法や断捨離の方法については、こちらの記事をぜひ参考になさってください。
【掃除のプロ直伝】捨てられない人にこそ試してほしい片付け方法を紹介
次は、民間の業者に相談することです。
さっき「一緒に片付けるって話をしたのに?」と思うかもしれません。
しかし、ゴミ屋敷状態の家を元通りのきれいな状態に戻すのは、私たち現場のプロから見てもかなり大変なもの。
というのも、少しずつ片付けていても、なかなか終わりが見えないからです。
そのため、なるべく一気に片付けてしまうことをおすすめします。
民間の清掃業者なら、お金はかかりますが、片付けから部屋の清掃、ゴミの処分まで丸ごとお願いできます。
早くて1日で終わることも可能なので、親御さんも家族もストレスがかなり軽減します。
関西でお悩みの方は、ぜひクリーンケアにご相談ください。
ゴミ屋敷が片付いたら、その後のフォローも大切です。
こまめに訪問や連絡をして、病気の治療や安定した生活が続けられるように励ましましょう。
ゴミ屋敷はいわば、問題の一部にすぎません。
本人の力だけで抜け出すことは簡単なことではないのです。
いつでも相談できる人、頼れる人がいることは、本人にとって前向きに生きる力になります。
もし、どうしても遠方で頻繁に会いにいけないという人は、介護支援サービスや見守りサービスなどを利用するのも良いでしょう。
ここまで、ゴミ屋敷を解決するための方法について紹介してきました。
それでは最後に、ゴミ屋敷に住む親御さんが病気だったとき、家族が注意しておくことについて紹介します。
・焦らない
・相手の気持ちを尊重する
順番に見ていきましょう。
1つ目は、とにかく焦らないこと。
病気によっては、人が変わったように見えてしまう行動や反応をすることがあります。
とくに心の病気や認知症は、すぐに症状が治っていくわけではありません。
病気のせいだと分かっていても、早く解決したくなったり、我慢できなくなる瞬間がたくさんあると思います。
「今、定期的に会いに行って、安否確認はできている」「病院は一緒に行けている」から良し、と気楽に過ごす心構えでいましょう。
2つ目は、相手の気持ちを尊重すること。
ゴミ屋敷の片付けや病気の治療中、子どもの立場としては「もっとこうした方がいいんじゃないか?」と思うことはたくさんあると思います。
しかし、本人が望んでいないのに無理に押し付けてしまうと、信頼関係が壊れてしまう危険があります。
親御さんが「今は必要ない」ということは無理に提案せず、まずは信頼関係は悪化させないようにするということを心がけましょう。
ゴミ屋敷を引き起こす可能性のある病気の紹介から、ゴミ屋敷に住む親御さんとの接し方、ゴミ屋敷の解決法について紹介してきました。
ゴミ屋敷の問題は、「家が片付けば病気が治る」という単純なものではありません。
とくに身近な存在だった親御さんだからこそ、接し方に悩むことも多いはずです。
子どもができることとしては、まずは親御さんの味方となり、「何に困っているのか」「何が辛いと感じるか」しっかり気持ちを聴いてあげること。
これが何よりも大切です。
ただし、支援する側も無理しないことも重要です。
家族だけの支援が難しいと感じたら、抱え込まず、自治体や掃除のプロにも積極的に相談してくださいね。
無理せず、一つずつクリアしていきましょう。
私たちクリーンケアでは、年中無休で無料相談を行っております。
どんな事情でも親身になって、ご対応させていただきますので、お気軽にご相談ください。
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