ゴミ屋敷と統合失調症の関係を解説！病気の特徴や片付けられない理由

「親族の様子が変。ひょっとして統合失調症？」

 

「知り合いに統合失調症の人がいるのだけど、家の中が物であふれかえっている。なんで物を片付けられなくなるのかな？」

 

統合失調症は、脳の神経ネットワークがうまく働かなくなる病気。

 

100人に1人がなる、実は身近な精神疾患です。

 

ゴミ屋敷の住人の方には、「調べてみると実は統合失調症だった」という方も珍しくありません。

 

そこで今回は、ゴミ屋敷と統合失調症の関係、統合失調症が原因でゴミ屋敷になった場合の対応策などを解説しましょう。

 

ゴミ屋敷と統合失調症の関係は？病気の特徴を解説

 

統合失調症になってしまうと、物に対して「ためこむ」「動かせなくなる」などが起こり、ゴミ屋敷を引き起こす要因になります。

 

これは統合失調症の発症によって、脳の神経ネットワークがうまく働かなくなり、判断能力などの低下が起こるためです。

 

この章では、そもそも統合失調症とはどんな病気なのか、特徴をお伝えしましょう。

 

代表的な症状は幻覚や妄想を見る

 

統合失調症の代表的な症状として「幻覚や妄想を見る」と、聞いたことありませんか？

 

幻覚や妄想もありますが、統合失調症には陽性症状や陰性症状などの「時期によって現れる症状が変わる」という特徴があります。

 

統合失調症の症状をまとめました。

 

• 陽性症状：代表的な症状は「幻覚や幻聴、妄想を見る」がある。例えば誰もいないはずなのに「悪口が聞こえる」「見張られている」などがある
• 陰性症状：無気力、無関心な状態。引きこもりやうつ病のような状態になる
• 認知機能障害：薬があまり効かない、記憶力や知能の低下、注意や集中力の低下が見られる

 

これら症状の出方は人によって違います。

 

また、一つの時期が数週間から数カ月、数年、あるいは10年以上に及ぶこともあり、症状の時期の長さが違うのも、統合失調症の特徴でしょう。

 

症状への対応が遅くなるほど、ゴミ屋敷への対処も難しくなるため、早めの対応が大事です。

 

統合失調症になる明確な原因は不明

 

身近な人が統合失調症になってしまうと、「統合失調症は何が原因？」と、疑問に思われるのではないでしょうか？

 

統合失調症の原因は、一説によれば遺伝的要因や環境的要因によって「ストレスに反応しやすい体質ではないか？」と考えられています。

 

しかし、今のところ統合失調症の明確な原因は不明です。

 

現時点で、統合失調症について分かっていることをまとめました。

 

• 100人に1人がなる身近な病気
• 本人の言動などから判断し、症状の集まりによって統合失調症と診断される
• 発症は若い世代に多い。20代が一番多く、順番に10代、30代、40代となる人が多い
• 脳の神経伝達物質のバランスが崩れている状態だが、明確な遺伝子異常は特定されていない

 

まだ分からない部分の多い統合失調症ですが、治療薬も開発されてきているため、まずは病院に行ってみることが大事です。

 

ここまで統合失調症とはどんな病気なのか、大まかな内容をお伝えしてきました。

 

次章では、ゴミ屋敷につながる統合失調症の特有の行動について、さらに深掘りしていきましょう。

 

統合失調症で片付けられなくなる理由は「ためこみ行動」などがある

 

統合失調症で片付けられなくなる理由として、統合失調症特有の「ためこみ行動」などがあります。

 

ためこみ行動とは、物がたまってしまう状態のことで、統合失調症以外でも強迫症や認知症、ADHDなどでも見られます。

 

そんなためこみ行動、統合失調症ではどのように引き起こされるのでしょうか？

 

例えば陽性症状のとき、「トイレの後、水を流すととんでもないことになる」と妄想を抱き、排せつ物を処理できなくなることがあります。

 

実際に統合失調症になると、トイレを使った後に水を流していない人も珍しくありません。

 

一方、陰性症状のときは、物をためこむわけではありませんが、無気力、無関心になるため「物を動かせない」状態になってしまいます。

 

統合失調症以外でゴミ屋敷になる人はうつ病などの可能性もある

 

ところで、精神疾患にはそれぞれの病気に症状の重なり（スペクトラム）が見られます。

 

例えば、気分の落ち込みや不眠などは、統合失調症だけでなくうつ病でも見られ、病気の判別が難しい部分があります。

 

そのため「統合失調症だろう」と思っていても、「うつ病や双極性障害（そううつ病）だった」など、他の精神疾患の可能性もあることを知っておきましょう。

 

また「何の病気か？」を区別するのは、薬の有効性にも関わってきます。

 

後述でも触れますが、一番大事なのは、その人に合った治療方法や治療薬を見つけることです。

 

病名にこだわらず、「ひょっとしたらいくつか病気が重なっているのかも」と捉えておきましょう。

 

統合失調症でゴミ屋敷になってしまったときの対応策

 

ここまで統合失調症の症状や、統合失調症とゴミ屋敷の関係などをお伝えしてきました。

 

この章では、統合失調症でゴミ屋敷になってしまった場合の対応策をお伝えしましょう。

 

心の治療は精神科で受けよう

 

統合失調症になってしまったら、まずは精神科を受診しましょう。

 

「近くに精神科がない」という方は、神経科や心療内科でも構いません。

 

参考として、統合失調症はどんな風にはじまるのか、前兆をまとめました。

 

• はじめは元気がないように見える
• 学校や会社を無断欠席、欠勤するようになる
• 家に行ってみると、物が散らかり、ゴミだらけになっている
• 着の身着のままで、独り言をぶつぶつ言っている

 

身近な人が上記のような状態になっていたら、一刻も早く病院に連れて行きましょう。

 

ちなみに統合失調症などの精神疾患は、症状の重なり（スペクトラム）により、病院によって違う診断がされることがあります。

 

診断が違っていても、誤診と捉えたり、病名にこだわりすぎたりせず、その人に合わせた治療方法を見つけることが大事です。

 

統合失調症は早めに受診することが大事

 

もう一つ大事な点として、統合失調症は少しでも前兆が見られた場合、早めに受診するに越したことはありません。

 

早めに受診したほうがいい理由をまとめました。

 

• 対応が早ければ早いほど症状が軽くすみ、回復も早くなる
• 病気になっている本人が「治療を受けなければならない認識」が薄く、病院に行きたがらず治療が進まないことがある
• 受診しても、他の病気と判別するのにすぐに分からない場合がある

 

上記のことから、統合失調症は「受診するまで」「診断結果が出るまで」に時間がかかる可能性があります。

 

繰り返しますが、「様子が変だ」と感じたら、すぐに病院に連れて行きましょう。

 

こちらの記事では、強迫性障害とゴミ屋敷との関係について解説しています。

 

強迫性障害とゴミ屋敷の関係とは？特徴や治療法、ゴミ屋敷からの脱却方法もご紹介

 

ゴミ屋敷化しているならプロの清掃業者に依頼しよう

 

もうすでにゴミ屋敷化しており、手が付けられない状態でしたら、プロの清掃業者に依頼しましょう。

 

自分たちでゴミを片付ける方法もありますが、ゴミ屋敷のゴミは、「何トンもある」「片付けているうちに嫌になる」といったことが珍しくありません。

 

まだ状態が軽いなら協力し合ってゴミを片付け、「量が多い」「片付けが難しい」なら、無理せずゴミ屋敷専門業者に任せるのが一番です。

 

ちなみに残念ながらゴミ屋敷は、片付けても再発することが多いです。

 

片付けはプロの清掃業者に、心の病気は医師にと、周りの協力を得ながら再発防止に取り組みましょう。

 

【まとめ】統合失調症でゴミ屋敷になったら早めに対応しよう！

 

最後に、お伝えしてきた内容をまとめましょう。

 

• ゴミ屋敷と統合失調症の関係として、物に対して「ためこむ」「動かせなくなる」などがあり、病気の特徴として「幻覚や妄想を見る」などがある
• 統合失調症で片付けられなくなる理由には「ためこみ行動」があり「トイレの水を流せない」などが見られる
• 統合失調症でゴミ屋敷になってしまったときは、「早めの精神科の受診」と「プロの清掃業者への依頼」をしよう

 

統合失調症でゴミ屋敷になってしまったら、早めの対応をしましょう！

 

お家の片付けが難しいなら、遠慮なくクリーンケアにお任せください！

 

もし今、身近な人に統合失調症の疑いがある場合、その方のお家はゴミ屋敷になっていませんか？

 

お家の片付けが難しいのなら、遠慮なくクリーンケアにご相談ください。

 

クリーンケアは、関西エリアに幅広く対応、月間作業件数100件以上、お客様満足度も98.5％いただいております。

 

統合失調症や精神疾患などの病気で片付けが難しい場合、遠慮なくクリーンケアにお知らせください！

 

【参照・参考サイト】
厚生労働省：統合失調症｜こころの病気を知る｜メンタルヘルス｜

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