COLUMN
「久々に実家に帰ったらゴミ屋敷になっていた……。まさか親が認知症?」
「高齢者がゴミ屋敷になってしまうのは、何が原因?」
高齢者の家がゴミ屋敷化してしまう理由の一つに、認知症があります。
また高齢者のゴミ屋敷問題には、認知症だけでなく複数の要因が隠れていることがあります。
そこで今回は、認知症の人がゴミ屋敷化してしまう理由、高齢者がゴミ屋敷化してしまう精神疾患などを解説しましょう。
目次
認知症の人がゴミ屋敷化してしまう理由には、「脳がきちんと働かなくなり、判断能力や認知能力が下がる」というのがあります。
そもそも認知症とはどんな状態か、詳しく解説していきましょう。
認知症とは、脳細胞の一部が死ぬなどして、脳の動きが鈍くなり、生活に支障をきたす状態をいいます。
認知症の主なタイプをまとめました。
「親の物忘れが多くなってきたから、認知症かもしれない」と、不安を覚えている方も多いのではないでしょうか?
加齢による物忘れは「物忘れをした」ことを自覚していますが、認知症だと物忘れそのものを自覚できなくなります。
また認知症だと1時間前の出来事も忘れてしまうため、加齢の物忘れと比べると、違和感を覚えるでしょう。
認知症の症状には大きく分けて2つあり、その1つが、脳が正常に機能しなくなり起こる「中核症状」です。
中核症状の出方には個人差があるものの、認知症になると誰にでも現れます。
中核症状についてまとめました。
ゴミ屋敷に関しては、「ゴミと認識できなくなる」「ゴミの日が分からなくなる」などがあるでしょう。
こういった中核症状が出はじめると、認知症の人は不安を覚えはじめ、今度は「周辺症状(BPSD)」という症状が出はじめます。
日常生活に「拒否」「うつ状態」「執着」などの「周辺症状(BPSD)」が起こる
中核症状は誰にでも出ますが、周辺症状は人によって異なり、例えば「拒否」「うつ状態」「執着」などがあります。
ゴミ屋敷に関係する周辺症状の特徴をまとめました。
また認知症の大きな特徴として、「自分の中に不安が芽生える」というのがあります。
そうなると、「物を心のよりどころにする」「物を見て触れて安心感を得る」といった行動を取るようになるため、ゴミ屋敷につながってしまいます。
ここまでゴミ屋敷と認知症の関係をお伝えしてきましたが、次章では高齢者のゴミ屋敷の原因として、精神疾患などを解説しましょう。
この章では、高齢者の家がゴミ屋敷化する精神疾患などをお伝えしましょう。
高齢者の家がゴミ屋敷化する理由には、うつ病や統合失調症などの精神疾患があります。
どんな精神疾患や症状があるのかまとめました。
症状によって有効な薬や治療方法は異なるため、まずは病院や専門家に相談しましょう。
こちらのゴミ屋敷と統合失調症の解説をした記事も、ぜひ参考になさってください。
ゴミ屋敷と統合失調症の関係を解説!病気の特徴や片付けられない理由
高齢者の家がゴミ屋敷化する原因には、「セルフネグレクト(自己放任)」もあります。
セルフネグレクトとは、体力の低下や家族の死などで生活意欲が低下し、身の回りのことができなくなる状態のことです。
セルフネグレクトの要因は複数ありますが、認知症や精神疾患によって陥ることも珍しくありません。
近年では、高齢者とゴミ屋敷の問題がよくクローズアップされていますが、その裏ではセルフネグレクトによる問題も潜んでいるのです。
このように、高齢者のゴミ屋敷問題には複数の要因が絡んでいることがあるため、行政や専門家らとともに取り組む必要があるでしょう。
では親や家族が認知症でゴミ屋敷になってしまったら、どうすればいいのでしょうか?
まずは一人で抱え込まずに協力者を作りましょう。
認知症の人は自分から助けを求めることが難しいため、行政と周りの人との協力や連携が大事です。
詳しく解説しましょう。
家がゴミだらけなど、認知症の兆候が見られたら、まずは「物忘れ外来」や「老年病科」を受診しましょう。
近くに該当する科がなければ、「精神科」「脳神経外科」「神経内科」「神経科」でもいいですし、認知症専門医がいれば確実です。
高齢者の相談窓口なら地域包括支援センター
病院以外にも、地域包括支援センターでの相談もおすすめです。
地域包括支援センターとは、高齢者のための相談窓口のことで、高齢者の医療や介護について相談できます。
センターには、高齢者のゴミ屋敷について相談が寄せられることがありますし、(※)成年後見制度の相談もしてみるといいでしょう。
ケアマネジャーや社会福祉士などプロがいるため、具体的な対策を教えてくれます。
(※ 認知症や精神障害から、判断能力が不十分な方の財産を守るために、後見人を選ぶ制度のこと)
認知症の人は不安を感じやすくなっているため、環境を過ごしやすくすることで、本人の不安を解消していきましょう。
自宅でできる環境改善をまとめました。
根底にある不安をやわらげてあげることで、ゴミ屋敷の解消にも期待できるでしょう。
ゴミの量が多く、自分たちで片付けられない場合は、無理せずプロの清掃業者に相談しましょう。
プロの清掃業者だと、手際よく片付けることができます。
注意点として、認知症の人の場合、ゴミを捨てさせてもらえないことが珍しくありません。
ゴミを片付けさせてもらえない場合、どうすればいいのかポイントをまとめました。
難しい場合は、ケアマネジャーなど介護のプロと一緒に対応策を相談するといいでしょう。
最後に、お伝えしてきた内容をまとめましょう。
まずは認知症のことを理解して、ゴミ屋敷から脱却しましょう!
家族に認知症の疑いがあり「ゴミ屋敷になって困っている」という方はいませんか?
クリーンケアは関西エリアに幅広く対応、月間作業件数100件以上、お客様満足度も98.5%いただいております。
高齢者の方の認知症や精神疾患で片付けが難しい方、ぜひ一度クリーンケアにお知らせください!
【参照・参考サイト】
厚生労働省:認知症|こころの病気を知る|メンタルヘルス|
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